オープンキッチンとは?種類・メリットデメリットと北海道の高気密住宅で気をつけたい換気・においの対策【施工事例6件】
オープンキッチンとは、キッチンとリビング・ダイニングを壁で仕切らない、開放的なキッチンの間取りです。レイアウトは主に、四方が壁から離れた「アイランドキッチン」と、片側が壁に接した「ペニンシュラキッチン」の2種類があります。
開放感や家族との会話のしやすさが魅力の一方、においや油はね、収納の少なさには対策が必要です。とくに北海道のような高気密・高断熱の住宅では、においがLDK全体に広がりやすいため、換気の計画が重要になります。
この記事では、札幌・室蘭・苫小牧などで注文住宅を手がけるイワクラホームが、オープンキッチンの種類と選び方、寒冷地ならではの注意点を、実際の施工事例とともにご紹介します。
この記事のまとめ
- オープンキッチンとは、キッチンとリビング・ダイニングを壁で仕切らない開放的な間取りのこと
- レイアウトは主に「アイランドキッチン」と「ペニンシュラキッチン」の2種類。アイランドは広さに余裕のある間取り向き
- メリットは開放感と家族とのコミュニケーション。油はね・におい・収納は設計の工夫で対策できる
- 高気密住宅では、レンジフードの排気に見合う給気を確保することが快適さのポイント

オープンキッチンとは/種類と選び方
オープンキッチンとは?
オープンキッチンとは、キッチンとリビングダイニングが壁で仕切られていない間取りのキッチンです。LDKがひとつの空間になるため開放感が高く、キッチンがインテリアの一部になります。反対に、壁で仕切られた独立型のキッチンは「クローズドキッチン」と呼ばれます。
アイランドキッチンとペニンシュラキッチンの違い
オープンキッチンのレイアウトは、主にアイランドキッチンとペニンシュラキッチンの2種類です。違いは「キッチンが壁に接しているかどうか」で、必要な広さや使い勝手が変わります。
| アイランドキッチン | ペニンシュラキッチン | |
|---|---|---|
| 形 | 四方とも壁に接しない(島型) | 片側が壁に接する(半島型) |
| 動線 | 左右どちらからも出入りでき、回遊できる | 出入りは片側のみ |
| 必要な間口 | 広め。2×6工法の場合、4.55mは必要。 | アイランドより省スペース |
| 通路幅の目安 | 両サイド80cm程度 | 80cm程度 |
| 向いている家 | 広いLDKで、家族で料理を楽しみたい | 限られた広さで開放感がほしい |
アイランドキッチン

キッチンの作業台が独立していて、360度壁に接していないレイアウトです。島のように見えることからアイランドキッチンと名づけられています。

左右どちらからでもキッチンに入ることができるので導線がとても良いことが特徴です。
写真のようにI型キッチンにコの字型のカウンターを設置してアイランドキッチンにすることができます。
アイランドキッチンを設置するためにはスペースの確保が必要で、全体的に幅を取ります。プランニング当初から組み込んでおかないとなかなか配置ができないのでご注意ください。
イワクラホームでは、アイランドキッチンを希望される場合、間口4.55m以上を確保できるかを最初の間取り検討で確認しています。
ペニンシュラキッチン

キッチンのうち1辺が壁に接しているレイアウトのキッチンです。ペニンシュラ=「半島」という意味を持つ言葉で、カウンターが半島のように突き出たレイアウトが特徴です。

一般的に、従来の「I型キッチン」よりも天板の奥行きが広く、椅子を並べてバーやカフェのような空間にする、あるいはダイニング側に収納を設けるなど、デザインの工夫次第で多様な使い方ができるという魅力があります。
二列型(セパレート型)キッチンもオープンキッチンの一種
シンクのある台とコンロのある台を2列に分けて配置する「二列型(セパレート型)」も、ダイニング側に壁をつくらなければオープンキッチンとして使えます。コンロを背面側に置けるため、ダイニング側への油はねを抑えやすいのが特徴です。
メリット・デメリットと対策
オープンキッチンのメリットは、開放感、おしゃれなLDK、家族との会話のしやすさ、配膳・片付けのしやすさの4つです。デメリットは、油はね・水はね、キッチンが見えやすいこと、においが広がりやすいこと、収納が少なくなりがちなことで、いずれも設計の工夫で対策できます。

メリット1:開放感がある
オープンキッチンの最大のメリットは開放感です。キッチンの前に壁がないので圧迫感がありません。リビング・ダイニングと一体空間になるので開放感が高く、部屋が広く感じられることも魅力です。
メリット2:オシャレなLDKにできる
キッチンがインテリアの一部のように、オシャレなLDKを演出できるのもメリットです。デザイン性の高いキッチンとお気に入りの食器や小物でコーディネートすれば、カフェのカウンターのようなオシャレな雰囲気にもなります。
メリット3:家族とコミュニケーションがとりやすい
キッチンにいながら、家族とコミュニケーションがとりやすいのも大きな魅力です。
壁にさえぎられていないので、リビングやダイニングにいる家族にもすんなりと声が届きます。料理しながらリビングの様子も確認できるため、小さなお子さまがいる家庭にもおすすめです。
メリット4:食事の配膳や片付けが便利
キッチンとダイニングの距離が近いので、食事の配膳や片付けが楽です。キッチンカウンター越しに食器を渡すことができます。
デメリット1:油はねや水はねが気になる
キッチンの前面に壁がないので、調理中の油はねや水はねが気になりやすいです。コンロやシンクの前にオイルガードや水はねガードを設置したり、レンジフードまでを覆うガラスのパーテーションを設置するなどで対策しましょう。

デメリット2:リビングやダイニングからキッチンが丸見え
毎日使用する場所なので、洗剤や調味料などを置いておきたいキッチン。ペニンシュラタイプの場合フラットなカウンターなので、手元やキッチンは全て見えてしまいます。見えるのが気になる場合には、ペニンシュラタイプではなくI型キッチンにして、手前にカウンターを設置することをおすすめします。

デメリット3:においがLDK全体に広がりやすい
キッチンとリビングの間に壁がないため、調理のにおいや煙がLDK全体に広がりやすくなります。とくに気密性の高い住宅では、レンジフードの性能と給気の計画が快適さを左右します。詳しくは次の「高気密・高断熱住宅でオープンキッチンにするときの注意点」で解説します。
デメリット4:収納スペースの問題
キッチン上部に吊戸棚を設置しないため、収納が少なくなります。キッチンの近くにパントリーを設けたり、背面を収納スペースにするなど対策をとりましょう。
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高気密・高断熱住宅でオープンキッチンにするときの注意点
北海道の住宅は、冬の寒さに備えて気密性・断熱性を高めて建てられています。イワクラホームの住宅も、気密性能を示すC値で【要確認:平均○㎠/㎡】の実績があります。
気密性の高い家でオープンキッチンにするときに大切なのが、レンジフードの排気と、それに見合う給気のバランスです。
排気だけが強いと起きること
すき間の少ない家でレンジフードを強く回すと、外へ出ていく空気に対して入ってくる空気が足りず、室内の気圧が下がります(負圧)。その結果、次のようなことが起こりやすくなります。
- レンジフードの吸い込みが弱まり、においや煙がLDKに残る
- 玄関ドアや室内ドアが重く、開けにくくなる
- 給気口や排水口から、冷たい外気やにおいが入り込む
対策:給気まで含めて換気を計画する
対策の基本は、レンジフードの排気量に見合った空気を外から取り入れることです。代表的な方法が、排気と同時に専用の給気口から外気を取り込む「同時給排型レンジフード」です。冬に窓を開けて換気しにくい北海道では、とくに有効な方法です。
イワクラホームでは、第1種換気などに同時給排型レンジフードを基本に、LDKの広さや間取りに合わせて換気計画を行っています。
イワクラホームのオープンキッチン事例を参考に!
イワクラホームでのオープンキッチン施工事例をご紹介します。
千歳市 S様邸|ペニンシュラキッチン(平屋・北欧スタイル)
LDK:16畳/キッチン:タカラスタンダード オフェリア
木目調のキッチンとブルーのアクセントウォールが北欧スタイルを感じさせる、ペニンシュラタイプのオープンキッチン。ダイニング側は収納スペースになっています。
キッチン背面には家電を並べられるワイドな食器棚設けています。
室蘭市 N様邸|二列型キッチン(背面大容量収納)
LDK:20畳/キッチン:タカラスタンダード オフェリア
キッチンと背面収納を分けて配置した二列型のレイアウトを採用。調理スペースと収納をそれぞれ確保しながら、キッチンまわりをすっきりとまとめています。
キッチンの背面には大容量の収納を設け、家電や食器、食品などをまとめて収納できる使いやすい空間に。生活感が出やすいものを収納できるため、リビング・ダイニングから見てもすっきりとした印象を保てます。
伊達市 K様邸|アイランドキッチン(木目の折り下げ天井)
キッチン:タカラスタンダード オフェリア
開放感のあるアイランドキッチンを中心に、家族とのコミュニケーションが取りやすい住まい。キッチンは2方向から出入りできる回遊性の高いレイアウトとし、料理や配膳、片付けもスムーズに行えます。さらに、木目の折り下げ天井がキッチンを印象的に演出。間接照明とペンダントライトを組み合わせ、空間に落ち着きと心地よいアクセントを加えています。
キッチン上の折り下げ天井については、「折り下げ天井」のキッチンの魅力と実例集で詳しくご紹介しています。
苫小牧市 K様邸|二列型キッチン(グラフテクト/折り下げ天井)
LDK:19.5畳 キッチン:グラフテクト
グラフテクトを採用した、重厚感のある二列型キッチン。
キッチンとダイニングを一体的に配置し、料理をしながら家族との会話も楽しめる開放的な空間に仕上げています。深みのあるダークカラーで統一したキッチンに、木目の折り下げ天井を組み合わせることで、落ち着きのあるモダンな印象を演出。ペンダントライトが空間のアクセントになっています。
キッチン上の折り下げ天井については、「折り下げ天井」のキッチンの魅力と実例集で詳しくご紹介しています
札幌市 T様邸|ペニンシュラキッチン(グレーで統一)
キッチン:LIXIL
グレーで統一した、スタイリッシュなペニンシュラキッチン。
キッチンとダイニングをつなぐペニンシュラ型を採用し、家族とのコミュニケーションが取りやすい開放的なレイアウトに。キッチン本体から背面収納までグレー系の色合いで統一することで、すっきりと落ち着いた印象に仕上げています。大容量の背面収納に加え、冷蔵庫やゴミ箱もまとめて配置し、使いやすさにも配慮。木目のダイニングテーブルを組み合わせることで、無機質になりすぎず、温かみのある空間を演出しています。
札幌市 K様邸|ペニンシュラキッチン(白基調・オープン棚)
LDK:21.5畳/キッチン:タカラスタンダード オフェリア
白を基調とした、明るく開放的なペニンシュラキッチン。
キッチンの一方を壁付けにしたペニンシュラ型を採用し、リビング・ダイニングとつながる開放的な空間に。白を基調としたキッチンに、無垢感のある木目の床を組み合わせることで、明るくナチュラルな雰囲気に仕上げています。背面にはカップボードとオープン棚を設け、食器や家電だけでなく、書籍などもまとめて収納。キッチンに立ちながら家族の様子を感じられる、暮らしやすさと収納力を兼ね備えたキッチンです。
よくある質問
Q. アイランドキッチンとペニンシュラキッチンはどちらが良いですか?
A. どちらが良いかは間取りや暮らし方次第です。アイランドキッチンは360度どこからでもアクセスでき開放感が高い一方、広めのスペース確保が必須です。ペニンシュラキッチンは1辺が壁に接しているため省スペースで設置しやすく、収納も確保しやすいのが特徴です。
Q. オープンキッチンの油はね・におい対策には何がありますか?
A. コンロやシンクの前にオイルガードや水はねガードを設置する、レンジフードまでを覆うガラスパーテーションを設けるといった方法があります。換気性能の高いレンジフードを選ぶのも効果的です。
Q. 気密性の高い家でオープンキッチンにすると、においはこもりませんか?
A.レンジフードの排気に見合った給気を確保すれば、においはこもりにくくなります。排気だけが強いと室内が負圧になり、かえって換気の効きが悪くなります。イワクラホームでは第1種換気の場合は、同時給排型のレンジフードで、給気まで含めた換気計画を行っています。
Q. オープンキッチンは収納が少なくなりますか?
A. キッチン上部に吊戸棚を設置しないケースが多いため、収納は少なくなりがちです。キッチン近くにパントリーを設ける、背面収納をしっかり確保するなどの工夫で対策できます。
Q. アイランドキッチンにするために広さはどれくたい必要になりますか?
A.キッチンの両サイドに通路を確保する必要があるため、間口4.55m以上がひとつの目安です。間口が足りない場合は、片側を壁に付けるペニンシュラキッチンにするか、セパレートキッチンがおすすめです。
まとめ
オープンキッチンとは、キッチンとリビング・ダイニングの間を遮る壁などがない間取りのキッチンのこと。キッチンとリビング・ダイニングがひとつの広い空間になるので開放感が高く、LDKが広く感じられるのが特徴です。
キッチン台がどこにも壁についていないアイランドキッチン、1辺が壁についているペニンシュラキッチンなどさまざまな形があります。キッチンとリビングが近いので家族とコミュニケーションをとりやすい、配膳がしやすいというメリットもあります。
一方、油はねや水はね、においが気になる、収納スペースをとりづらいといったデメリットも。こういった気になる点は、キッチンの形状や工夫で対策も可能ですので、ぜひご相談くださいね!
イワクラホームの施工事例もぜひご覧ください!オープンキッチンを取り入れたおうちもたくさんありますよ。
北海道のような高気密・高断熱の住宅では、レンジフードと給気のバランスを含めた換気計画も大切です。間取りと換気をセットで考えることで、開放的で快適なオープンキッチンが実現します。

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